夕暮れの空がメロン色の日
家に帰る道がとても静かで
静かに蝉が喚いていて
気温はもうそこそこに落ちついていて
小さな頃に体感したあの夏そのものだった
その日の記憶と違うのは今僕が仕事帰りで
煙草を吸いながらこれを書いていて
目線が高くなったこと
昨日よりも体調は悪かったが
いつになく機嫌がよかった
昨日ドンキホーテでふざけて付けた
綿飴みたいに甘ったるい香水のにおいが
まだ香ってるような気がした
ひとりでこっそり齧る氷菓子は
ちょっとだけ悪いことをしてるようで
いつもより冷たく感じる
今月の給料のことを考えて
月のやりくりを考えている時間があって
大人になってしまった自分も
今は悪くないと思えた
メロン色の空がいつのまにか
葡萄色に変わっていて
まだ来ない秋を待ち望んでいる