殺意と炎天下の純情

吐いて捨てるほどの

2017-01-01から1年間の記事一覧

かみさま

神様は 群衆の中に人間の形をして潜んでいる 神様は そうして人の形をしているけれど 本当は何でもない何の形もしていない小さな灯りみたいなものだろう 人としてその神様は愛されるけれど 本当は遠く遠くからたくさんを見つめている 人として愛される神様は…

流れ星が見えた

哲学部に入らなくてよかった

‪朝起きて 顔を洗って歯を磨いて服を着替えて 家を出て電車に乗ってバスに乗って 好きな音楽を聴いて 昨日消したパズルのアプリをちょっと悔やんで 今日の予定を確認して 溜まっている絵のスケジュールを考えて そうやっている私が私としていろんなものを見…

爆弾

冬が始まったから お湯を張った ラベンダー色 換気扇の音を 聞いて去年は日記をつけた 冷めるのが早いのは だれのせい

理由なんかないのに辛くなってしまったり 理由なんかないのに悲しくなってしまったり 死にたくなんかないのに死にたいって言っちゃう 生きたくないのに死にたくないって言っちゃう 爪が伸びて 睫毛が抜けて 化粧するたびに自分が上書きされる 落とすたびに自…

オレンジ

ただ空が明るんでくるのを 5時前の悲しさを称して染み込ませている 悲しいことばかりだ 息を継ぐ間 電球の橙

みんなわがままだね

また会おうって言われてほんとだったこと待ってるよって言われてほんとだったことここにいるよって言われてほんとだったことほんとだよって言われてほんとだったこといちどもなかった

吐瀉物を飲み込んで

無駄なものがたくさんあって 無駄にしてることがたくさんあって 無駄に気にして 無駄に手に入れて無駄に捨てて 無駄に感じて 無駄に吐いて 無駄に無駄に死にたがっている 無駄が欲しい 無駄を崩して練って固めて飲んで 今日も明日も明後日も 無駄に生きてる

無駄

大体の具合の悪い原因はわかっていて 熱が出るのは夏バテだろうね 言葉にならない自分の醜さが嫌で どうやって形容しようと悩んでまた崩す 鼻が詰まって息ができない 息ができないのが苦しいと思ってしまうのが生々しい程生きていて 嫌で 動けない身体で思考…

目を閉じて 六面体の水の箱を考える いつも突発的な海を抱えている 私のベッドは深海で ちいさな鮫が泳いでる 悲しみはいつも潜んでいる 澄んでいる ベッドで鮫が泳いでる ちいさな鮫だ

Qn

「崖から落ちそうな A と B がいます どちらかを助けると どちらかは死にます どちらかを選びますか」 って問題で 真っ先に死ぬ方が私

とのこと

遺言はこのふたつのアドレス 私が死んだら、私の言葉を埋葬してあげてください

19歳、思ったよりも何も変わらないし、 思ったよりも変わってる

いる

なんだか突然 世界でいちばん 自分が 悪い人間のように思えるときがあって それならなり切ってしまえたらいいのに なれなくてそうやってこうやって じめじめした夏の始まりを殺して

ねえそうね

どこもかしこも埃がたまってしまっていまして 埃と誇が同じ読みをするのが神様の唯一の間違いの中のひとつなのではないかなと思ったんです

うそつき

知らなくていいこと 知らないほうが良かったこと 知っちゃいけないこと 知っちゃいけなかったこと 知らなきゃいけなかったこと あんまり考えちゃいけないこと 知ってる 知らないほうがいい事を知って 知らなきゃいけないことを知らないまま 知ったフリと知ら…

サイド

気づけば季節は変わったようなふうに 夕暮れの惑わいが髪の黒い部分に刺さって抜けない 指紋の付いたメガネ 見えないように 見ないように 翳って移ろった校舎の非常灯 なんだって そうだって などをして息をしている していた アップデートをしていない 過ぎ…

反省文(過去)

「手に入るまでの距離が価値」 というのはたぶん100%がそうでないとしてもきっと本当で でも そこまでいってしまうのが到着 そう思っているわけではないし ましてや簡単に離してしまえるようなどうでもいいものではなくて 僕たちの好きな人は いつも僕た…

バケツ

言葉を水とすると ぼくの脳みそから舌までの水道はあほみたいにこんがらがっている ひねるところがばかになってしまっていて いうことを聞いてくれない 伝えるのがへたくそなくせに あたまの中の映像が多すぎるので 支離滅裂なまま 受け止め口がないので 床…