殺意と炎天下の純情

吐いて捨てるほどの

2019-01-01から1年間の記事一覧

わたしたちは何故言葉を使うのだろうかと考えたことはあるだろうか もしわたしたちが言葉を持たない生物だったら 伝達する手段としての言葉 (超音波や鳴き声などもここでは言葉とした) 雨に降られた街の光を 夕焼けが美しく心に語りかけてくる時を 育てた花…

何事があるたびに昔の記憶に蝕まれる それは私が抱えてきた唯一の(総てを唯一としている)苦痛だから 苦痛で次の苦痛を思い出すシステム 記憶は反芻します ありがとうもごめんねも響かなかった 死人は消えた 喉の浅いところから吐き出された 透けて見える裏側…

薄暗くて汚くて泥のようなモノがあるから美しい世界が視えるのだとしたら

わからなくなってきた

日記

古書店には不思議な気が漂っている 幾年もの月日を越えてきた本には人々の営みと歴史が 擦り切れた紙と傷の付いた扉に刻まれている 人と人 人と人 繋がるものは全て生活で 交差してきた人の線がその傷痕なのだ それを一所に集めて漂うものは 圧倒的な風を含…

湿度と質量

季節が変わる、と感じる瞬間というのは人それぞれにあったりなかったりすると思うのだが、 春から夏への移り変わりというのはどうもどこか湿っていて 肌の奥のところから溶かされていくようなそんな気がするのだ 虫が鳴き始め 騒がしく静かに 夜中の空さえど…

安心と安堵は異

どこか鬱屈した なんて台詞は昔何かで読んだことのある 同じ 同じ延長線を通っていく 今日は雲がない ただそれだけの事 足りないパーツを埋めていく そうやって熱量を上げていく カロリーの消費 走れなくなった重い身体 歩くには重い革靴 肌色に近づくほど …