殺意と炎天下の純情

吐いて捨てるほどの

 

 

すこしくすぐったい風が吹いて、これから芽吹く草木の予感が舞い込んだ

 

温かい、ってどんな感覚だったかなと思い出して

伸びた爪の先まで花弁をちらつかせている

 

バタバタと過ぎていく時間に

ひとときの安らぎがほしくて泣きたい

 

よく聞こえない声がする

 

耳を塞ぐのに疲れて、

目を瞑るよりも諦めることを知った

 

 

自分以外が全部まぶしくて

淀んだ雲にしか笑いかけてもらえない

気がして

 

育てた花にも目を背かれている 多分