殺意と炎天下の純情

吐いて捨てるほどの

 

 

なんだか言いたいこともなくなってきてしまった

いや、言いたいことはたくさんあって、

でもそれが声に出す前に霞になって散ってしまう

多分そういうこと 散り散りに

 

吐くまで飲んで終電に駆け込むお兄さんとか

真っ黒な服を着たおじさんしかいない朝とか

気の強いおばさんとか気の弱いお姉さんとか

ゴミの匂いのする商店街も

青になるのが遅い信号機も

 

全部嫌いで、全部最悪なのに

それを嫌がることすら面倒な時

 

間違いでもなんでもないのに許せないこと

あたしが正しいなんて思ってないのにそれは間違ってるって思ってしまうこと

 

汚くて怪しい空気を肺に入れている時に

ふと思い出す君のこととかも

一体なんなのかわかんなくなる時

 

おもしろいことなんて何も言えない