殺意と炎天下の純情

吐いて捨てるほどの

大切なことはいつも、 お前に見えない小さな字で書かれている

無色透明な不特定多数に見られているという窮屈さが拭い去れないちっちゃな箱の中の庭 たくさんあっても振ったら切れる糸じゃなくて 少しでも見えなくても信じられることの方が大事でしょ ほんとは広い世界のくせに 見えているのはちぃちゃな要塞で その中を…

知らない夢の書き置き

夢の中の私が寝て起きる度に家が変わっている 往復する2つの家の廊下どちらにも飾ってある謎の「手の上に花が乗っているように見える写真」が、 夢から覚めるたびに朽ちていく(夢の中では四、五回ほど寝て起きていた) 段々と朽ちていくその写真が禍々しく負…

わたしたちは何故言葉を使うのだろうかと考えたことはあるだろうか もしわたしたちが言葉を持たない生物だったら 伝達する手段としての言葉 (超音波や鳴き声などもここでは言葉とした) 雨に降られた街の光を 夕焼けが美しく心に語りかけてくる時を 育てた花…

何事があるたびに昔の記憶に蝕まれる それは私が抱えてきた唯一の(総てを唯一としている)苦痛だから 苦痛で次の苦痛を思い出すシステム 記憶は反芻します ありがとうもごめんねも響かなかった 死人は消えた 喉の浅いところから吐き出された 透けて見える裏側…

薄暗くて汚くて泥のようなモノがあるから美しい世界が視えるのだとしたら

わからなくなってきた

日記

古書店には不思議な気が漂っている 幾年もの月日を越えてきた本には人々の営みと歴史が 擦り切れた紙と傷の付いた扉に刻まれている 人と人 人と人 繋がるものは全て生活で 交差してきた人の線がその傷痕なのだ それを一所に集めて漂うものは 圧倒的な風を含…

湿度と質量

季節が変わる、と感じる瞬間というのは人それぞれにあったりなかったりすると思うのだが、 春から夏への移り変わりというのはどうもどこか湿っていて 肌の奥のところから溶かされていくようなそんな気がするのだ 虫が鳴き始め 騒がしく静かに 夜中の空さえど…

安心と安堵は異

どこか鬱屈した なんて台詞は昔何かで読んだことのある 同じ 同じ延長線を通っていく 今日は雲がない ただそれだけの事 足りないパーツを埋めていく そうやって熱量を上げていく カロリーの消費 走れなくなった重い身体 歩くには重い革靴 肌色に近づくほど …

特に何もない 取り立てて書く様なことはない ここに書くことがないというだけかもしれない 毎日変わらずに生きている 教室も空もあまり変わらない明度と彩度で 友達のくれたグミだけが明るく光彩を放っていた気がする 気がする 甘い水のペットボトル こびり…

消滅と蒸発

どうせ 私のことなんて そのうち忘れる あなたも あなたも あなたも それが必要です 憶えていたことが必要です 知っていたことが 記憶は記録です 覚えていなくても 憶えています あなたの記録に 刻まれていたことだけが必要 だから構いません 3番通りが陥没…

いつも綺麗だよ 大丈夫 私はちゃんと見てるよ ちょっと変だな 月が綺麗で 月が綺麗だって知ってくれている人が居て 夜は夏でも冷たくて気持ちがいい 世界が終わるなら その日は月が可笑しいくらい近くて大きい日がいいな って思ってる 赤い砂と真っ白な空は…

多分、 毎日の中で 溜まっていくものがあって でもただ毎日を送る中では うまく泣くことができないから だから夢を見て、馬鹿ほど泣いて 朝が来たことを知るんだと思う

過去記事

私の所為で君が傷つけばいいと思った 酷く辛くなって 泣いて ああ失ったなって 思えばいいと思った 嫌いなものを嫌いだと言って 自分が好きじゃなければ嫌いだ 自分が一番だと思ってる 自分の嫌いなものは全部最悪だと思ってる ずっと楽しそう ずっと楽しそ…

夏果てにはまだ遠いようです

いろんな人に遭遇した一日だった その人その人に会う毎に 「その人といるときの自分」がいることを実感した 今日は涼しい一日で みんな外に出かけていたんだな いっぺんに複数の人と遊ぶことが結構苦手で、 苦手っていうよりは 一対一で話したいって思うから…

お久しぶりです。間富です。 梅雨 鬱陶なような、すこし楽しいような気持ちです。 雨の降る日は明るい服を着たいと思っていても変わらない毎日の中の1日なので あまり変わり映えのしない格好になってしまいます 例えば遠くにいる大事な人たちが もし死んでし…

「生きているだけで息をしているだけで人を傷つけることがあるのならやっぱり私は途絶えるべきなのでしょう」

誰かに届いている? やっぱりどう息をしていても 悲しい記録と記憶が夜の波になり打ちつけます なんでもうどうでもいいはずのことを考えているんだろう ずっとついて一緒に回るだけ 思い出さなくなるようになっても 思い出さなくなっただけ 記録にはすべて残…

杞憂でした

たまらなくかなしくなって何も考えずにひたすら書きこんでいたけどとてもお見せするものじゃなかったので幻として葬りました

満員電車の中でストロングゼロを飲むな、と思う

酔っ払いと仕事終わりのサラリーマンが屯ろする電車の中で、本当に大切なことってなんだろうかと考えている 答えが出るものでないこともわかって 知らない人が嫌い 何者かわからないから 全員の頭をこじ開けて、赤色の脳味噌をペットボトルに詰め込んでラベ…

move

好きな曲、が好きで こんなものを作っていたいと思ってみたりする でも 言葉を連ねると ああ、違う これは私であって憧れのものではないと思う 曲が必要なのかもしれない 根本的に違うものなのかもしれない 字に起こすと途端に薄くなるようだった 私にそうい…

心身深々駸駸

着々と陽気が侵食してきている ものすごく沈んでいる 家に地下室はないし どろどろのソファもない 淡々と 一個ずつ 割れていく 思考は滞った 稀に見る嫌悪感 気づきました 昼間より 夜のほうが上を見上げています 空が綺麗なんです 真っ黒で きらきらしてい…

台所

いつからだったか覚えていない 家に1人の時間に薄く暗い台所に立つと なぜだか無性に悲しいような切ないような静かにざわざわとした気持ちになることに気がついた なぜだかわからなかった 静かにごおおと鳴る冷蔵庫 これは、水の中に居るときの音だ 母の立…

破壊と侵食

ふと寂しいなと思うことがあるなにがなのかはわからなくて ただ漠然とした消失感を抱いているだけなのだ いつも通り得るものは、怖い 失うことは、そこまで慣れていない それでも思い返すと手放したものや手放されたものがあるのには間違いなくて、慣れてい…

忘れられない人がいる というのは悪いことではないのだろう 良いものでも、悪いものでも それがたとえもう他の場所に行っていたとしても、それが海でもこの世でも この世でなくても カーテンを閉めて 開演を謳ってみる 誰かいるならそれでよかった そんなこ…

グッバイ シーユー

さようならって言葉 左様なら それならば そういうことならば、 では、そういうことで そういうことならば、どういうことならば もう会えないような気がする 失って蔓延したもの またね またね またね また会えるよって言って欲しい もうニ度と会えなくても …

わたしの生活を抉りながら落す言葉を「病みツイート」って言われる

電球

だれのことも信じない生活 そうしていたら だれも信じられなくなった 好きなものがたくさんあった 嫌いなものは、見ないふりをした そうしていたら、どっちもわからなくなった 病気になって 歩けなくなって そうして牛乳と一緒に膿を啜った 2人でいるには遠…